2009年 06月 23日
Q&A 口唇ヘルペスの薬の入手について |
高校生の方から口唇ヘルペスの薬についての質問をいただきました。
個人的なことですが、引越しするところで、回答が遅くなってしまって、申し訳ありません。7月にはインターネット環境もどうなるか分からないので、今後、回答が遅くなってしまうかもしれないこと、この場で合わせてお知らせさせていただきます。
【質問】
私は8月からオーストラリアに3カ月間短期留学という形で行くんですが、中学生のころから口唇ヘルペスができることが多くなりました。
オーストラリアは紫外線が強いと聞くのでとても心配です。
オーストラリアの薬局で買える薬があったら教えてください!
お願いします!!!!
【回答】
<口唇ヘルペスの薬について>
まずご質問いただいた件ですが、口唇ヘルペスの代表的な薬、アシクロビル軟膏(Aciclovir)が、ここオーストラリアの薬局で売っています。Zovirax Cold Sore Cream (R) *1といい、4cmくらいの小さなチューブ入りです。
またZovirax (R)だけでなく、ほとんどの薬局で同じお薬、Aciclovir Cold Sore Cream を他のメーカーが安く作ったものが、そのすぐ隣に売っていることが多いです。もし他のブランドでも構わないようでしたら、少し安く購入できますので、気をつけて探してみて下さい。
他、日本では発売されていない薬ですが、ペンシクロビル(Penciclovir)、Vectavir (R)という薬もオーストラリアでは発売されており、アシクロビル軟膏同様に効果がある薬と言われています。
アシクロビル軟膏のように、基本的に薬局で購入できる薬の場合、先生に診ていただいても、同じ薬を薬局で購入することになり、値段も変わりません。初めての場合には先生に診ていただいてきちんと診断していただいた方がいいと思いますが、ご質問いただいたような場合で、口唇ヘルペスになったことがあり、薬を購入したいというだけの場合には、薬局に行って薬を購入し、すぐに治療を開始する方がおすすめです。
<口唇ヘルペスについて>
口唇ヘルペスは、英語で一般的には、"Cold sores"と言われています。専門用語としては、”Herpes simplex”と言われます。ご存じのことと思いますが、ウイルス感染の一種で、身体的や精神的に疲れたとき、日光をたくさん浴びたとき、風邪・インフルエンザなどに感染したときなど体調が優れないときに、口の周りに発症します。
オーストラリアでは紫外線が強いですし、日本からオーストラリアへという環境の変化もある中で、心配するお気持ち、よく分かります。他、アドバイス等も含めて書かせていただきましたので、ご覧ください。
<先生に診ていただく必要がある場合について>
水疱が薬を使っても治まっていかない場合、唇の周りでなく、目に広がった場合や目にも炎症が広がっているように感じる場合他、身体の他の部位に発症した場合には、できるだけ早く先生に診ていただいてください。これは、薬の性質上、発症からできるだけ早く薬の使用・服用を開始することが大切なためです。*2
また薬を使って治っても、またすぐに症状が出てきてしまうような状況の場合には、先生に診ていただき、内服薬の必要性について検討していただく方がいいでしょう。
また、今回のケースは関係のないことですが、初めて口唇ヘルペスにかかった場合には、ぜひ先生に診ていただき、きちんと診断を受けてください。
<口唇ヘルペスの予防と治療について>
ご存じかと思いますが、予防としては、日光や風に当たりすぎないようにすることが大切です。そのため、15+ Sun Screenなどの日焼け止め入りのリップクリーム、または酸化亜鉛、Zinc Oxideのクリームを、唇の周りや以前に発症した部位に塗っておきましょう。
もしまだ発症していなけれど、おかしいな?という場合や、手元にすぐに薬がない場合には、氷を使って処置をします。発症するのではないかな?と思う部分に5分間当て、それを1時間毎に繰り返していくことによって、症状を和らげることができますので試してみてください。*3
症状が現れた場合には、すぐに薬の使用を開始するとそれだけ薬の効果が出やすいので、すぐに治療を開始しましょう。
<日本からの薬の持込みについて>
アシクロビル軟膏は、こちらの薬局で簡単に購入できるので問題ないと思いますが、一応お知らせしておくと、日本の薬局で購入したアシクロビル軟膏をオーストラリアに持ち込むこともできます *4
処方箋薬の場合には、先生の診断書などが必要になりますが、薬局で購入した薬の場合、その必要がありません。オーストラリアへの持込が禁止されている薬もありますが、アシクロビル軟膏の場合、持込が許されています。ただし未開封の薬に限られますので、ご注意ください。
口唇ヘルペスの場合、症状が発症してからすぐに治療を開始するとそれだけ治りやすい病気です。こちらに着いてから薬局で購入するというのでも構わないとは思いますが、日本から薬を持ってくるというのも、ひとつの案ではないかと思います。
日本から医薬品を持参した際には、オーストラリアに入国した際、空港の関税で申告する必要があります。ご存じかもしれませんが、申告と言っても書類など必要ではなく、飛行機の中で渡され用紙の中「食品を持っています」「医薬品を持っています」というような質問のうち「医薬品」にチェックをして、空港の関税で、見せて確認をとるだけです。
慣れない環境で大変だと思いますが、3ヶ月間の留学、楽しんで、いろんなことを学んでいってくださいね。また追加のご質問などありましたら、ご連絡ください。ネットがつながり次第、回答させていただきます。
*1 (R) 商品名という意味です
*2 Australian Medicine Handbook 2008
*3 Patients Education 4th, John Murtagh, McGraw-Hill Australia
*4 http://www.australia.or.jp/seifu/customs/#09
個人的なことですが、引越しするところで、回答が遅くなってしまって、申し訳ありません。7月にはインターネット環境もどうなるか分からないので、今後、回答が遅くなってしまうかもしれないこと、この場で合わせてお知らせさせていただきます。
【質問】
私は8月からオーストラリアに3カ月間短期留学という形で行くんですが、中学生のころから口唇ヘルペスができることが多くなりました。
オーストラリアは紫外線が強いと聞くのでとても心配です。
オーストラリアの薬局で買える薬があったら教えてください!
お願いします!!!!
【回答】
<口唇ヘルペスの薬について>
まずご質問いただいた件ですが、口唇ヘルペスの代表的な薬、アシクロビル軟膏(Aciclovir)が、ここオーストラリアの薬局で売っています。Zovirax Cold Sore Cream (R) *1といい、4cmくらいの小さなチューブ入りです。
またZovirax (R)だけでなく、ほとんどの薬局で同じお薬、Aciclovir Cold Sore Cream を他のメーカーが安く作ったものが、そのすぐ隣に売っていることが多いです。もし他のブランドでも構わないようでしたら、少し安く購入できますので、気をつけて探してみて下さい。
他、日本では発売されていない薬ですが、ペンシクロビル(Penciclovir)、Vectavir (R)という薬もオーストラリアでは発売されており、アシクロビル軟膏同様に効果がある薬と言われています。
アシクロビル軟膏のように、基本的に薬局で購入できる薬の場合、先生に診ていただいても、同じ薬を薬局で購入することになり、値段も変わりません。初めての場合には先生に診ていただいてきちんと診断していただいた方がいいと思いますが、ご質問いただいたような場合で、口唇ヘルペスになったことがあり、薬を購入したいというだけの場合には、薬局に行って薬を購入し、すぐに治療を開始する方がおすすめです。
<口唇ヘルペスについて>
口唇ヘルペスは、英語で一般的には、"Cold sores"と言われています。専門用語としては、”Herpes simplex”と言われます。ご存じのことと思いますが、ウイルス感染の一種で、身体的や精神的に疲れたとき、日光をたくさん浴びたとき、風邪・インフルエンザなどに感染したときなど体調が優れないときに、口の周りに発症します。
オーストラリアでは紫外線が強いですし、日本からオーストラリアへという環境の変化もある中で、心配するお気持ち、よく分かります。他、アドバイス等も含めて書かせていただきましたので、ご覧ください。
<先生に診ていただく必要がある場合について>
水疱が薬を使っても治まっていかない場合、唇の周りでなく、目に広がった場合や目にも炎症が広がっているように感じる場合他、身体の他の部位に発症した場合には、できるだけ早く先生に診ていただいてください。これは、薬の性質上、発症からできるだけ早く薬の使用・服用を開始することが大切なためです。*2
また薬を使って治っても、またすぐに症状が出てきてしまうような状況の場合には、先生に診ていただき、内服薬の必要性について検討していただく方がいいでしょう。
また、今回のケースは関係のないことですが、初めて口唇ヘルペスにかかった場合には、ぜひ先生に診ていただき、きちんと診断を受けてください。
<口唇ヘルペスの予防と治療について>
ご存じかと思いますが、予防としては、日光や風に当たりすぎないようにすることが大切です。そのため、15+ Sun Screenなどの日焼け止め入りのリップクリーム、または酸化亜鉛、Zinc Oxideのクリームを、唇の周りや以前に発症した部位に塗っておきましょう。
もしまだ発症していなけれど、おかしいな?という場合や、手元にすぐに薬がない場合には、氷を使って処置をします。発症するのではないかな?と思う部分に5分間当て、それを1時間毎に繰り返していくことによって、症状を和らげることができますので試してみてください。*3
症状が現れた場合には、すぐに薬の使用を開始するとそれだけ薬の効果が出やすいので、すぐに治療を開始しましょう。
<日本からの薬の持込みについて>
アシクロビル軟膏は、こちらの薬局で簡単に購入できるので問題ないと思いますが、一応お知らせしておくと、日本の薬局で購入したアシクロビル軟膏をオーストラリアに持ち込むこともできます *4
処方箋薬の場合には、先生の診断書などが必要になりますが、薬局で購入した薬の場合、その必要がありません。オーストラリアへの持込が禁止されている薬もありますが、アシクロビル軟膏の場合、持込が許されています。ただし未開封の薬に限られますので、ご注意ください。
口唇ヘルペスの場合、症状が発症してからすぐに治療を開始するとそれだけ治りやすい病気です。こちらに着いてから薬局で購入するというのでも構わないとは思いますが、日本から薬を持ってくるというのも、ひとつの案ではないかと思います。
日本から医薬品を持参した際には、オーストラリアに入国した際、空港の関税で申告する必要があります。ご存じかもしれませんが、申告と言っても書類など必要ではなく、飛行機の中で渡され用紙の中「食品を持っています」「医薬品を持っています」というような質問のうち「医薬品」にチェックをして、空港の関税で、見せて確認をとるだけです。
慣れない環境で大変だと思いますが、3ヶ月間の留学、楽しんで、いろんなことを学んでいってくださいね。また追加のご質問などありましたら、ご連絡ください。ネットがつながり次第、回答させていただきます。
*1 (R) 商品名という意味です
*2 Australian Medicine Handbook 2008
*3 Patients Education 4th, John Murtagh, McGraw-Hill Australia
*4 http://www.australia.or.jp/seifu/customs/#09
by wallaby429
| 2009-06-23 23:30
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